42期 徒然草 川井 武彦
お客様感謝デー

 新宿にある「損保ジャパン東郷青児美術館」では10月1日(月)を、お客様感謝デーとして無料観覧が行われます。この機会に美術館をのぞいてみてはいかがでしょうか。
 
 現在は特別展として、アントワープ王立美術館所蔵「ジェームズ・アンソール 写実と幻想の系譜」をやっています。特別展については美術館のホームページで確認して下さい。
 
 美術館は損保ジャパン本社ビル(JR新宿駅西口徒歩5分)の43階です。
 地上約180mのところに在りますから、美術館の入口を入った廊下の窓からの眺望も楽しむことが出来ます。都庁の展望室ほどではありませんが、新宿御苑やスカイツリー、防衛省等が見渡せます。
 
 美術館の一番奥(出口の手前)に常設コーナーが設けられています。
 展示スペースが狭いため作品は多くありませんが、美術館の名称にもなっている、優雅でロマンチックな女性像で有名な東郷青児の作品やグランマ・モーゼス、ゴッホ、ゴーギャン、セザンヌ等の作品が展示されています。その中で私が好きなのは、グランマ・モーゼスの作品とゴッホの「ひまわり」です。
 
 グランマ・モーゼスはアメリカの国民的画家で、本格的に筆を握ったのは75歳頃からで101歳で死亡するまで約1600点の作品を残しています。凄いお婆さんです。
 その作品は農民や田園生活風景を描いたもので、明るくメルヘンチックで、観ていてとても楽しくほのぼのとした気分になります。
 
 ここの美術館の目玉と云えば、ゴッホの「ひまわり」でしょう。
 あまりにも有名ですからどこかで観られた方も多いと思います。
 ゴッホは「ひまわり」を7点制作したと云われ6点が現存しています。「ひまわり」も3本、5本、12本、15本と有りますが、ここが所有しているものは1889年制作の15本の「ひまわり」です。
 
 私はこれまで3点の実物を観ましたが、ここの「ひまわり」が一番好きです。作品を観ていますと、「ひまわり」と云う花(静物)ではなく、カァーと目を見開き、うごめく動物のように見え、すごいパワーを感じます。
 この作品の印刷物等は多く出回っていますが、タッチの凄さや、絵から醸し出される感じ等はやはり実物でしか味わうことが出来ないものです。

 この機会に、ぜひゴッホの「ひまわり」の凄さを実感してみては如何でしょうか。ゆっくり観ても入館後1hぐらいあれば十分です。

 開館時間は1000~1800です。
 
参考 : 損保ジャパン東郷青児美術館