42期 徒然草
独りになってみると 小池 信康

  妻が亡くなりもう2か月経過した。

 子供が随分前に独立してたので夫婦二人だけの生活が長かった。
 それが突然独りになってしまった。

  独りだけの生活をしてみると、煩わしさや、文句を言われない快適さはあるものの、やはり寂しさのほうが多い。
 料理や洗濯等の家事全般は、妻のようにはうまくは、いかないけれど適当にやればそれほど苦痛ではない。

 何が一番大変かと言えば、会話する相手がいないことです。
 昼下りに転寝し、目が覚めて思わず「今寝てた?」と独りなのを忘れ呟いてから気付いたりする。

  朝起きて夜寝るまで一日中誰とも会わずに過ごすこともある。

 人という漢字はヒトとヒトが支えあって倒れない姿から出来たという説もある。
 今の私が言えることは、ヒトは、独りで生きることは大変だというこ とです。

  友達を大事にし、家に閉じこもらないで積極に外に出ていろんな人と会話し、元気に過ごすことが妻の供養にもなるかなと独りよがりしております。

   【11月8日佐賀新聞 掲載分】