42期 徒然草
高齢者として考えたいこと 小池 信康

 新しい年が穏やかに開けた。

 昨年は、漢字一文字にもあったように災害の多い年だったと思う。
 今年は、ゆっくりでいいから静かに過ごしたい。

 自然災害はどうすることもできないが、高齢者が犯す過ちは、防げるものもあるので防ぎたい。

 その一つは自動車に起因するトラブルだろう。

 われわれ高齢者層は、物を大事に、長く使う習性が身についている。
 古い車を大切に乗っている高齢者を多く見かけるが、最新の車は、高齢者が犯す過ちを軽減させる装置が装備されている。
 孫に高価なランドセルを買い与える余裕があるなら、速やかに車を乗り換えるべきだ。

 次に 考えなければならないのは、病への対処法だと思う 。

 今や国民医療費は、40兆円を超えている。
 難しい問題だが、寿命との兼ね合いで治療は最小限でよいと思う。
 まして回復の見込みのない延命治療は、どうだろうか?

 私はしてほしくない。
 痛みを和らげる治療で十分だ。

 東日本大震災の被害のあった宮城県女川町で「60代は口出さず、50代は手を出さず」の方針でよそに比べ早い復興を成し遂げたと聞く。

 まして我々70代以上の高齢者は、迷惑は最小限にとどめ静かに送りたいものです。


   【平成31年1月15日佐賀新聞 掲載分】