42期 徒然草 | |
視覚障がい者と盲導犬 | 小池 信康 |
先日福岡へ行った際盲導犬と一緒に歩いている視覚障がい者に合った。 地下鉄の駅付近だった。地下鉄の入り口は階段になっており、その方は盲導犬とともに階段を下りていく、一、二、三・・・・と階段を数えながら。 そして改札口へと向かったが、わずかにとうり過ぎうろうろしている。もちろん盲導犬でもどこが改札口なのかは解らない。 すると若い女性が近寄りその方を誘導し無事改札口を通過した。 ホームに降りると、落下防止のドアがホームにあり、またその方は迷ってるようだ、そこに地下鉄の職員がやって来て説明し事なきを得て、やってきた地下鉄に乗り込んだ。 私と降りるところが同じ天神駅だったので、心配になりしばらく様子を見ることにした。 改札を出たところでその方は再び立ち止まり明らかに迷ってる風だ。 勇気を振り絞り声をかけようとした時、若いカップルが声をかけ、行き先を聞いていた。 三越の方に行きたいと言っていた。 若いカップルは親切に教え誘導していた。 長い距離を、そして混雑する地下道を盲導犬と一緒に歩く姿に、障がい者の方の大変さと、盲導犬の一生懸命に歩く姿に感動すら覚えた。 三越付近に着くまで、さっきの若いカップルも一緒だった。 そこで地上に出たが出た後で、また迷ってるみたいだ、私はそこで声をか けた。 「どちらへ行きますか?」と。バス乗り場を探していた。 乗り場まで案内し、無事にバスに乗るのを見届けた。 色々考えさせられる体験だった。盲導犬のこと、視覚障がい者に対する支援のこと等等・・・・ 今度同じ場面に遭遇したら次はもっと早く声をかけようと心に決めた。 「佐賀新聞」の「読者の広場」2013.5.12掲載 |