42期 徒然草 | |||||||||||||||||||||||||||||||
「一休会」と屋形船での納涼 | 田中 征之 | ||||||||||||||||||||||||||||||
7月末に納涼を兼ねて、「一休会」メンバーで屋形船を楽しんだ。 「一休会」はコトヴェール社に同時期に勤め、同社がバブル崩壊の影響を受けて経営が行き詰まって、自主退職した3人が、せっかく知己を得たのだから一度合って食事をしましょうというのが発端だ。 それ以来、実に8年近く毎月会合を行なっている。 都合で日は変更しても毎月必ず実施しているのは同期中心の会でも、珍しいといえる。 現在では会員は9名に増え、同期は畔柳、重光、吉田(満)、武川、阿保、亀井(海)、20期の後輩内山の諸君、民間の山崎氏(一休会の中心)、弁護士の中林氏と多士済々のメンバーで、美味しい料理と酒を楽しみながら話題が尽きない。 「来る人は拒まず、去る人は追わず」 「大人の会話が出来る事(話の腰を折らないで終わりまで聞く)」 をモットーに、山崎氏が経済の専門家であることから会の初めに経済の話・話題を話して貰い、そのあとは自由闊達な会話を楽しむ会だ。 経済と言えば防大の時に経済学を学んだ記憶が無い(尤も居眠りをしていて聞いていなかったのかも)。 自衛隊の時にも殆ど興味が無かった。たまたま偶然に山崎氏と会社で机を並べ、ISO900の認証取得という社長命を実現すべく2人で奮闘した。 ISOの取得には必ず、障害が或るもの、多くの場合、部長クラスの無理解、非協力だが、この会社ではボス的存在だった技術部長の妨害だった。 あるとき突然マニュアルが更新できなくなり、困っていたところ、後輩の内山君(20期)が私がやってあげましょうと優れたIT能力で見事に解決してくれた。 ISOは1年後に見事認証取得したが、お世話になった社長の嬉しそうな顔が今でも忘れられない。 そのような経緯があって、私と山崎氏、内山君は同僚以上のいわば戦友とも言える。 私にとっては偶然とは言え、このような優れた人との知己を得たことは、会社勤めの一番の成果だった。 山崎氏とはいつも昼食を共にし、その後、コーヒーを飲みながら仕事の事、会社の行く末等良く話したが、あるとき「軍事力のない経済は成り立たない」との話を伺い、目から鱗だった。 いまだかって経済力だけで生き延びた国は無いそうで、殆どが軍事力で滅ぼされ、その国の通貨は紙くずになる、したがって軍事力のない国と通貨(経済)はだれも信用しないということで、アメリカが巨大な赤字を抱えていても世界の基軸通貨のドルはびくともしないのは、世界一の軍事力が裏付けになっているとの説明には大いに納得だった。 なんでこんなことも知らなかったのかと経済音痴の自分が恥ずかしかったが、我々の生きてきた軍事の世界が実は経済と密接な関係があることが分かり、それ以来、経済の動きに目が向くようになった。
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