42期 徒然草 寺澤 武行
遊び人障がい者の足跡−1 「病院の選択」

  平成12年2月に、私は右下腿を切断しましたが、適切な病院にたどり着くまで、1年半かかり、6つの病院を転院しました。その時、病院の選択の重要性を痛感しましたので、私の体験を、みなさんにお話しようと思います。
 
 平成10年夏頃から、運動の直後に、右足首が痛むようになりました。
 医務室では、ねんざの後遺症と言われ、湿布をしたら2,3日で治りました。しかし、その後、運動をするたびに痛みを感じるようになり、町の整形外科や、中央病院でも見てもらいましたが、同じような診断でした。やがて退職準備が忙しくなってくると運動から離れることが多くなり、痛みは、治ったようなので安心していました。

 平成10年12月に、定年を迎えましたが、採用された警備会社の研修期間中に、痛みが発生しましたので、何回かポストを変更してもらいましたが、次第に痛みが増したため、警備会社を辞めました。

 その後、治療を続け、安静にしていると痛みが治まるため、事務職の会社に勤めはじめました。しかし、通勤を始めると、また、痛みが発生したため、別の整形外科に通院しましたが、原因がよくわからず、痛みがひどくなり、腫れも出てきました。そのため、中央病院で、撮影したMRIのフィルムを持参して、いくつもの整形外科医に通院しましたが、原因はわかりませんでした。

 6つ目の病院で、「癌研究会病院」を進められ、通院したら、すぐに「悪性の骨腫瘍」と診断され,早急に入院手術を勧められました。一週間後に右下腿切断手術を受けて、現在の形になりましたが、病院の選択の難しさを痛感しました。

 難しい病気の場合は、町医者ではわからないそうです。
 
 最近では、「セカンドオピニオン」が、選びやすくなりましたが、「病院を選ぶのは患者の責任」と言う言葉もあります。満足する病院を選ぶことは大切です。

 皆さんが、具合が悪くなったときには、これを思い出し、私のような悪い足跡をたどらず、早く適正な病院にたどり着くことを祈っています。