42期 徒然草 渡 邉 光 啓
思いつき雑感 老人大国と老人の活用―Ⅰ(H24.7.2)
               
 第2の就職を終了して年金生活に入るとそれまでほとんど気付かず、気にしていなかった老人の数の多さを痛切に認識した。

 昼間の電車、バス、図書館、食堂、コーヒー店、大型ストアー、病院、ゴルフ施設、公園、繁華街、温泉等どちらを見ても老人ばかりである。
 やることが無い。暇である。健康管理のためであるが主たる理由である。

 年金生活に入って同年輩又はそれ以上の年齢の人と付き合いや接する機会が増大した。
 ボランテア活動、趣味サークル活動、ゴルフ、野菜作り等の分野で東京オリンピック以後の日本の経済的大成長を支えた人々の老人としての現状をつぶさに見る機会が増えた。
 これら各種の老人活動を見ていると多くの人々は肉体的な衰えはあるものの精神力、やる気、行動力は高度成長時代の戦士のままである。
 これらの人々を今後、国家にとりマイナスの非生産の国費消費者世代と位置づけることは大きな間違いとなる。
 今後の日本再生に欠くことのできない世代であり、再活用しないといけない世代である。

 今日、65歳以上の人々は全人口の約1/4になるという。
 これは大変な数であり、これらの人々が社会的、組織的、精神的に非生産・国費消費年齢グループに属するようになってしまったら日本の将来は大変はことになる。

 老人の数とその技術力、経験、口数、持っている金や長男長女への少子化移行は親の子供への影響力の増大、子供の親への依存心増加を発生させ 又、バブル崩壊後の長期に渡る経済・景気低迷や教育目的、目標の不徹底・大衆化・社会道徳感の欠如は若者の生存目的・目標、意欲を混乱させ、親離れを阻止し、不平等を発生させ、就職先を奪い、行動力、潜在能力発揮を制約し、日本人の勤勉性から生まれる高い生産性と消費性に大きなブレーキを掛けている。
 将来における日本の生存と発展への不安要素となっている。

 このまま放置するとギリシャ、スペイン、イタリアのように財政、金融、経済、社会、政治等から内部崩壊し、日出ずる国であったものが日沈む国となり最後には太平洋への沈没国家となることが現実化しつつある。